監査役が任期の途中で辞任する場合、会社は法的にどのような手続きを行う必要があるのでしょうか。監査役の辞任は、取締役の辞任や新任の手続きとは異なる点があります。手続きを正しく理解していないと、過料の対象になったり、後任の選任が進まなかったりするトラブルに発展しかねません。今回は、監査役が辞任する際の基本的なルール、辞任届の書き方、議事録の要否、そして登記申請の手続きの流れまで分かりやすく解説します。監査役の辞任手続きにおける基本的なルール監査役と会社は委任関係にあるため、原則として監査役はいつでも自身の意思で辞任することができます。株主総会の決議は原則不要監査役を新しく選任したり解任したりする場合は株主総会の決議が必要ですが、辞任の場合は株主総会の承認や決議は必要ありません。原則として、監査役本人が会社に対して辞任の意思表示(辞任届の提出など)を行った時点で、辞任の効力が発生します。法律や定款の員数を欠く場合の注意点注意が必要なのは、その監査役が辞任したことで、法律や定款で定められた監査役の最低人数を下回ってしまうケースです。例えば、監査役会設置会社で監査役が3名未満になってしまう場合や、定款で監査役の員数を1名以上と定めている会社で唯一の監査役が辞任する場合などが該当します。このように員数を欠くことになる場合、辞任した監査役は後任の監査役が就任するまで、なお監査役としての権利義務を有することになります(権利義務監査役)。この場合、後任が決まるまでは辞任の登記申請を行うことができません。監査役の辞任に必要な書類と書き方監査役が辞任する際、会社が用意または受け取るべき主な書類は辞任届です。辞任届の記載項目辞任届に厳格な法定のフォーマットはありませんが、一般的に以下の項目を記載して作成します。タイトル:辞任届宛先:会社の正式名称および代表取締役の氏名辞任の意志:監査役を辞任する旨の文言辞任する年月日:効力が発生する日付提出日:辞任届を作成・提出した日付辞任する監査役の住所・氏名・押印なお、辞任の理由については一身上の都合などと記載するのが一般的であり、詳細な理由まで明記する必要はありません。株主総会議事録は必要なのか監査役が辞任すること自体には株主総会の決議が不要なため、辞任のためだけの株主総会議事録は不要です。ただし、辞任と同時に後任の監査役を新しく選任する場合は、後任選任のための株主総会を開催する必要があるため、その際の株主総会議事録および株主リストが必要となります。監査役選任の議事録テンプレートはこちらも参考にしてください監査役の辞任登記申請の流れ監査役が辞任した後は、会社の登記事項を変更するために法務局へ登記申請を行う必要があります。① 登記申請の期限監査役の辞任による変更登記は、辞任の効力が発生した日(権利義務監査役の場合は後任が就任した日)から2週間以内に行わなければなりません。この期限を過ぎてしまうと、過料が科される可能性があるため注意が必要です。② 登記申請の必要書類後任を選任せず、純粋に監査役が辞任する場合の主な必要書類は以下の通りです。変更登記申請書辞任届委任状(司法書士などの代理人に申請を委任する場合)※後任を同時に選任する場合は、上記に加えて株主総会議事録、株主リスト、新任監査役の就任承諾書や本人確認書類などが追加で必要になります。③ 登録免許税役員変更登記にかかる登録免許税は、会社の資本金の額によって異なります。資本金の額が1億円を超える会社:3万円資本金の額が1億円以下の会社:1万円監査役の変更登記をスムーズに行うなら、GVA 法人登記がおすすめ監査役の辞任に伴う手続きや、後任選任が絡む複雑な登記申請書類の作成には、時間と手間がかかります。専門家に依頼すると費用がかさみ、自分で作成しようとすると書類の不備が心配という方も多いのではないでしょうか。そのようなときには、オンラインで簡単に変更登記書類が作成できるサービス、GVA 法人登記の利用がおすすめです。GVA 法人登記では、画面の案内に従って変更内容を入力するだけで、監査役の変更登記申請書や必要に応じた株主総会議事録などの書類一式を最短7分で自動生成できます。さらに、法務局に行かずに郵送で申請ができるサポートや、収入印紙のセット購入にも対応しているため、登記申請に伴う手間を大幅に削減することが可能です。確実かつスピーディーに役員変更の手続きを進めたい方は、ぜひGVA 法人登記の活用を検討してみてください。