会社の変更登記には、本店移転や役員変更、増資など多くの種類があり、それぞれ必要な書類が異なります。パッと見は複雑ですが、パターンを把握すればテンプレートを活用して自分で作成、申請することも可能です。本記事では、おもに株式会社を対象に発生頻度の高い代表的な変更登記について、必要書類の一覧と登記申請書のテンプレート(ひな形)をまとめて紹介します。会社の変更登記の書類は自分で作成できる?変更登記の申請は、司法書士などの専門家に依頼するのが一般的ですが、代表的な種類であれば自分で書類を作成して申請することも十分に可能です。登記申請が必要になるタイミングはさまざまです。役員の任期満了や引っ越し、増資など、前もって準備できるものもあれば、役員の急な辞任や代表取締役の住所変更など、突発的に対応が必要なものもあります。いずれの場合も、変更が生じてから原則2週間以内に申請しなければならないため、書類作成のスピードが求められる場合があることは押さえておきましょう。本記事では、以下の変更登記を対象に、必要書類の種類と申請書のテンプレートを紹介します。本店移転(管轄内外へのオフィス移転)役員変更(就任、辞任、重任、退任)代表取締役の住所変更目的変更商号変更増資(募集株式の発行)なお、インターネット上には多くのテンプレートが公開されていますが、汎用的な内容のものが多く、自社の機関設計や定款の内容に合わない書類を作成してしまうリスクがあります。テンプレートを活用する際は、自社の定款を必ず確認しましょう。本店移転(オフィス移転)の必要書類と登記申請書テンプレートオフィスを移転した場合は、会社の本店所在地の変更登記が必要です。移転先の住所を管轄する法務局が現在と同じ場合(管轄内移転)と異なる場合(管轄外移転)では、必要書類が異なるため注意してください。管轄内本店移転の必要書類本店移転変更登記申請書株主総会議事録(定款の本店所在地の変更が必要な場合)株主リスト(株主総会議事録を添付する場合)取締役会議事録または取締役決定書委任状(代理人が申請する場合)管轄外本店移転の必要書類本店移転登記申請書(旧法務局提出分・新法務局提出分の各1通)株主総会議事録株主リスト取締役会議事録または取締役決定書委任状(旧・新法務局それぞれの提出分)印鑑届書管轄外移転の場合は、定款の本店所在地の変更が必要なため、株主総会議事録・株主リストが必須となります。申請書は旧法務局・新法務局の両方に提出が必要な点も忘れずに確認してください。登記申請書のテンプレートは、管轄外本店移転・管轄内本店移転のひな形をご参考ください。また、登記申請書以外の書類テンプレートや合同会社の本店移転に関するテンプレートはこちらからも確認できます。参考ページ:本店移転の議事録(GVA 法人議事録)役員変更登記の必要書類と登記申請書テンプレート取締役・監査役の就任、退任、辞任、重任(再任)が生じた場合、役員変更登記の申請が必要です。役員の任期満了による退任や新任取締役の就任、役員が辞任した場合などが代表的なケースです。スタートアップ企業では、増資のタイミングでの役員追加や組織再編に伴う変更も多く発生します。変更の内容や会社の状況によって必要書類が異なります。就任(新任)の場合役員変更登記申請書株主総会議事録・株主リスト就任承諾書印鑑証明書本人確認書類(住民票の写し、免許証のコピーなど)委任状(代理人が申請する場合)退任の場合役員変更登記申請書株主総会議事録定款(任期満了の確認が必要な場合)委任状(代理人が申請する場合)※退任の場合、後任の就任が発生するかどうかで書類が異なります。重任(再任)の場合役員変更登記申請書株主総会議事録・株主リスト就任承諾書定款(任期満了の確認が必要な場合)委任状(代理人が申請する場合)辞任の場合役員変更登記申請書辞任届委任状(代理人が申請する場合)役員変更登記申請書のテンプレートはこちらから変更種類ごとにダウンロードできます。参考ページ:役員変更の議事録(GVA 法人議事録)代表取締役の住所変更登記の必要書類と登記申請書テンプレート代表取締役の自宅住所が登記されている場合、引っ越しなどで住所が変わった際には住所変更登記の申請が必要です。転居後の申請忘れは登記懈怠(けたい)となりペナルティが生じることもあるため、転居後は速やかに手続きを行いましょう。必要書類は変更登記の中で最も少なく会社での決議も不要なため、自分で申請するハードルが低い登記種類です。代表取締役の住所変更登記の必要書類代表取締役の住所変更登記申請書委任状(代理人が申請する場合)申請書のテンプレートはこちらからダウンロードできます。参考ページ:役員への住所変更登記の申請書(GVA 法人議事録)目的変更登記の必要書類と登記申請書テンプレート会社の事業目的(定款に記載された事業内容)に新たな事業を追加したり、不要になった事業を削除したりする場合は、目的変更登記が必要です。スタートアップが新規事業に参入する際や、許認可事業(飲食業、不動産業など)を開始する際に発生することが多い登記です。目的は定款の記載事項であるため、変更には事前に株主総会を開催して決議する必要があります。目的変更登記の必要書類目的変更登記申請書株主総会議事録(目的変更による定款変更を決議したもの)株主リスト委任状(代理人が申請する場合)申請書のテンプレートはこちらからダウンロードできます。参考ページ:目的変更登記の申請書(GVA 法人議事録)商号変更登記の必要書類と登記申請書テンプレート会社名(商号)を変更する場合は商号変更登記が必要です。リブランディングやM&A後の社名統一など、さまざまな場面で発生します。商号は定款の記載事項であるため、変更にあたっては株主総会での決議が必要です。なお、変更後の商号が他社の商号や商標と類似・同一でないかを事前に確認しておくことも重要です。商号変更登記は必要書類が比較的少なく、申請書類の準備はシンプルです。商号変更登記の必要書類商号変更登記申請書株主総会議事録(商号変更による定款変更を決議したもの)株主リスト委任状(代理人が申請する場合)申請書のテンプレートはこちらからダウンロードできます。参考ページ:商号変更登記の申請書(GVA 法人議事録)増資(募集株式の発行)登記の必要書類と登記申請書テンプレート外部投資家からの出資受け入れ(エクイティ調達)や、役員・従業員への株式発行を行った場合、増資(募集株式の発行)の変更登記が必要です。スタートアップ企業ではシードやシリーズAなどの資金調達ラウンドのたびに発生する登記です。払込み完了日から2週間以内に申請する必要があります。取締役会設置会社か非設置会社かによって必要書類が異なります。取締役会設置会社の場合募集株式の発行による変更登記申請書株主総会議事録・株主リスト取締役会議事録募集株式の引受けの申込みを証する書面または総数引受契約書払込みがあったことを証する書面(通帳コピーを綴じたもの)資本金の額の計上に関する証明書委任状(代理人が申請する場合)取締役会非設置会社の場合募集株式の発行による変更登記申請書株主総会議事録・株主リスト募集株式の引受けの申込みを証する書面または総数引受契約書払込みがあったことを証する書面(通帳コピーを綴じたもの)資本金の額の計上に関する証明書委任状(代理人が申請する場合)申請書のテンプレートはこちらからダウンロードできます。また、申請書以外の添付書類(総数引受契約書、資本金計上証明書など)のテンプレートはこちらからまとめて確認できます。参考ページ:増資(募集株式の発行)登記の申請書(GVA 法人議事録)上記で紹介した登記種類ごとの書類テンプレート以外にも、株式会社・合同会社など各種変更登記の申請書テンプレートをダウンロードできますのでぜひご参考ください。GVA 法人登記で変更登記の必要書類を自分で作成ここで紹介したテンプレートを使って自分で書類を作成することは十分可能ですが、自社の状況に合った正確な書類を揃えるのは手間がかかります。取締役会の有無や定款の内容によって添付書類の組み合わせが変わるため、「どの書類をセットで提出すればよいか」を調べるだけでも相当な時間がかかることがあります。GVA 法人登記なら、変更したい情報を入力するだけで、登記申請書・議事録・その他の添付書類など、必要書類をまとめてオンラインで作成できます。郵送申請や登記簿謄本の取得、収入印紙の購入をサポートするオプションも充実しており、法務局に出向く手間も省けます。手間・時間・費用のバランスを取りながら確実に登記申請したい方におすすめのサービスです。